本紙アプリが全国紙抜き首位 業界には困惑の声 これは半分嘘ニュースです
朝日・産経を下し首位に立った本紙アプリ
虚構の記事を配信することで知られる「虚構新聞社」は2004年からインターネット事業を開始。全国で唯一地元紙の存在しない滋賀県において勝手に「日本唯一の虚構県民紙」を名乗り、良識ある県民から煙たがられる存在として知られている。またこの数年、爆発的な流行を見せている短文投稿サイト「Twitter(ツイッター)」との連携が後押しするかたちで全国的に知名度を上げた。
30日、大津市内の本社で会見を開いた社主UK氏は、27日に公開したiPhoneアプリ「虚構新聞」が無料ニュースアプリランキングで、朝日新聞、産経新聞、日本経済新聞など大手全国紙が提供するニュースアプリを押さえて首位を獲得、また無料アプリ全体での総合ランキングでも8位(30日現在)に入ったと発表した。
会見の中でUK氏は「今回このような快挙を達成したのはダウンロードしていただいたiPhoneユーザーのみならず、普段から弊紙を支えてくださる読者、ならびに開発会社のみなさんのお力添えのおかげ。今後よりいっそう満足できるアプリとして使い勝手を改善していきたい」と喜びを語った。
一方、まさかの首位陥落という苦汁を味わうことになった産経新聞社をはじめとする大手全国紙各紙は驚きの色を隠せない。
iPhoneに最も積極的に参加している産経新聞社のアプリ配信は2004年。朝日新聞社に至っては今月15日にやっと配信を始めたばかりで、虚構新聞社とは2週間しか差がない。業界関係者の間からは「起こるべくして起こった事態。紙媒体に安穏とし、インターネットの力を甘く見たツケがまわってきた」との声も聞かれる。
現在朝日新聞の発行部数は約800万部、産経新聞は約160万部とされる。だが若者の新聞離れや押し紙問題の影響もあり、かつての花形産業は昨今では「斜陽産業」とさえ言われる状況にある。民間の調査会社・帝国サーヴェイの調べでは、全国紙がこのままのペースで発行部数の減少を続け、同時に虚構新聞が読者数を増やすとすると、西暦5488年(平成3500年)ごろに虚構新聞社が購読者数で他社を上回り、全国首位に立つと予想している。
取材に対し社主UK氏は「今から皇潤買ってくる」とのコメントを寄せた。