「よそさん」防ぐ壁建設を 市民団体が構想発表 京都 これは嘘ニュースです
洛中を取り囲む壁の建設予想図
構想によると、壁の高さは20メートルで、全長は約30キロ。北大路通、西大路通、九条通、東大路通に沿って、かつて平安京があった「洛中」と呼ばれる地域を取り囲む壁の建設を予定している。このため、同じ京都市でも山科区や伏見区、南区の一部など「洛外」は壁の外に置かれることになる。
建設の目的は、「よそさん」と呼ばれる非京都市民が市内に流入するのを制限するためだ。近年、同市では全国からの修学旅行客に加えて、アジアを中心とする海外からの観光客が急増している。このため、市内各地でホテルや民泊の建設ラッシュが続いているが、2020年の東京五輪・パラリンピックに向けて観光客は増加するさらに見込みで、収容能力は依然不足しているという。
現在、京都市を訪れる人の内訳は、国内外からの観光客に次いで、隣県の滋賀県民が多い。これは地理的要因だけでなく、滋賀県に商業施設が乏しいことも影響している。このため、週末になると県民の約7割に当たる100万人が、さながら民族大移動のように京都市を訪れる。また、その利便性から「よそさん」として市内に定住する人も多く、団体では「京都を目指してやってくるショッピング難民のキャラバンを締め出すためには壁の建設が不可欠だ」と主張する。
壁建設構想について、市民の間からは「地下鉄や市バスの混雑が解消するなら歓迎したい」と期待の声があがる一方、「薄れかけていた洛中・洛外格差を再度印象付けるのが本当の狙いではないか」といぶかしむ声も聞かれた。