橿原市への大仏移設、無事終わる 奈良 これは嘘ニュースです
移送中には後光がさす瞬間も
奈良県議会は23日、県庁を現在の奈良市から橿原市に移転を求める決議案を賛成多数で可決した。県庁がある奈良市は県北端に偏って位置することから、県内第2の都市で中南部に位置する橿原市に県庁を移転することで、奈良市への資源集中を解消するとともに、県全体の持続的な発展につながるとしている。
決議案が可決したことを受け、県ではまず観光資源の移転から開始。「奈良の大仏」として知られる東大寺盧舎那仏像を橿原市に移設する作業に着手した。
午前11時、大仏殿から外に運び出された大仏は、超大型ヘリコプター10機につり上げられた。ゆっくりと浮かび上がった250トンの巨体は、そのまま橿原市に向けて出発。快晴に恵まれた古都の青空を進む大仏の姿に、地上から手を合わせて拝む人の姿も多く見られた。
午後5時、20キロ南の先にある橿原市に大仏が到着。市役所近くの駐車場に設置した仮設台座の上に慎重に降ろし終えると、固唾を飲んで見守っていた作業員らから大きな拍手が沸き起こった。大仏移設の記録は1934年、愛知県の大仏が自ら歩いて移動した例がドキュメンタリー映画『大仏廻国』に残されているが、ヘリコプターを使った事例は世界で初めて。
県では今後さらに、奈良市の正倉院、唐招提寺、興福寺、元興寺、春日大社、猿沢池、斑鳩町の法隆寺、明日香村の高松塚古墳、キトラ古墳、石舞台古墳を橿原市に移築し、歴史的建造物の集約を進めたいとしている。