Kyoko Shimbun 2018.04.02 News

割れた皿大量に出土 カッパの集落跡か 京都・黄桜町 これは嘘ニュースです

割れた皿が出土した集落跡
 京都府黄桜町で平安時代中期の集落跡から大量の割れた皿が出土し、黄桜町教育委員会は2日、『枕草子』に記されたカッパの集落跡である可能性が高いと発表した。近くでは「胡瓜(きゅうり)」と彫られた黒色土器なども見つかっており、カッパが集団で生活していた様子もうかがえる。

 昨年の発掘調査で確認された多数の住居跡に加え、今年2月の2次調査では大量の皿が割れた状態で見つかった。当初は食器と推測されたが、分析の結果、人骨と同じカルシウムの成分が検出されたことから、皿ではなく骨であると結論付けた。

 また現場からは「胡瓜」と記された黒色土器、酒甕(さかがめ)、銅鉱石が相次いで出土。特に乾燥した尻子玉が見つかったことが決定的な証拠として、町教委は「この地域でカッパが集団生活していた可能性が高い」と結論付けた。皿が折り重なるようになっていたことや、出土品の状態が良かったことから、集落ごと洪水で流されたのではないかとみている。

 黄桜町の北部には平安京(現在の京都市)があり、平安時代の随筆『枕草子』444段「河童(かっぱ)」には「先日の洪水で河童郷で多く亡くなったと聞く」と記されている。これまで「河童郷」と河童の存在について専門家の間でも諸説あったが、今回の発掘を契機として『枕草子』が書かれた当時、カッパと人が交易などを通じて共生していた可能性も出てきた。

 「河童」は作者の清少納言が、「太」と「犬」を書き間違えた空海(弘法大師)の手紙を引き合いに出しながら、「弘法にも筆の誤りがあるように、あの河童でさえ川に流されることもあるのだろう」と結んでいる。後にことわざ「河童の川流れ」の由来になったことでも知られているが、さらに調査が進めば「河童の川流れ」は史実として裏付けられることになる。

新しいアプリで記事を読む

App Storeからダウンロード Google Playからダウンロード

虚構新聞友の会

本紙友の会へ入会すると、会員専用掲示板に書き込みができます。

おすすめリンク

<BOOK>河童よ、きみは誰なのだ―かっぱ村村長のフィールドノート

 頭に皿を載せ、背中に甲羅を背負った河童。人を川に引き込んだり、相撲を挑む一方、秘薬を伝え、洪水の復興に尽力するなど、この想像上の動物には様々な意味が託されてきた。民話の主人公となり、時に妖怪変化の類にも扱われる河童とは何者なのか。河童の実在を信じて各地に伝承・伝説を訪ね、史料を読み解く著者の前に、歴史のなかで虐げられ、無視され、巧妙に隠匿された弱者たちの姿がおぼろに立ち現れてくる。

社主ピックアップ

文化

人気記事ランキング

今月の一冊

「今月の一冊」バックナンバー

虚構新聞社のRSS/SNS

虚構新聞のウェブサービス

虚構新聞社の本

注目コンテンツ