「Kindleじゃない」 父親殴った息子を逮捕 これは嘘ニュースです
父親が誤って買ってきた電子書籍端末
西世田谷署によると、男は24日昼ごろ、同日発表されたインターネット通販大手・アマゾンの電子書籍端末「Kindle(キンドル)」を予約するよう、電話で父親に連絡。「多くの人がずっと待っていた人気商品だから品薄になっているかもしれない」という息子の話を聞いた父親は、会社を早退して近くの家電量販店に向かった。
事件が起きたのは午後4時ごろ。予約を済ませて帰宅した父親が「予約しようと思ったら、もうお店に置いてあったから買ってきた」と、息子に電子書籍端末を手渡したところ、中身を見た息子が突然激高。「絶対やると思った」「誰もギター譜なんか買わねえよ」などと意味不明な言葉を叫びながら、手元にあったアマゾンの無駄に大きい配達用ダンボールで何度も父親を殴りつけた。
父親の悲鳴を聞いた母親は117番通報。時報を聞いて気持ちを落ち着かせたあと、手馴れた手つきで改めて119番に通報し、駆けつけた西世田谷署員によって息子は現行犯逮捕された。
調べに対し、息子は「まだ発売していないからKindleの予約だけでいい、と言ったにもかかわらず、『買ってきた』と聞いていやな予感がした。ある意味、全てが予想通りの展開だった」と供述している。また、犯行に使った凶器のダンボールについても「もしアレを買って帰ってきたら、これで殴ってやろうとあらかじめ決めていた」と話していることから、計画的犯行であった可能性もある。
父親は「お店で『Kindleください』と話したら、店員に『こちらのKindleなら今すぐにお持ち帰りいただけます』と勧められたので、買って帰ることにした。なぜ息子がこれほどまで怒ったのか、いまだによく分からない」と話している。
電子書籍に詳しい京都大学書誌学部の坂本義太夫教授(ビブリア古書論)は「満を持して発表されたKindle最大の売りはフランス書院文庫が有人レジを通さず気兼ねなく買えてしまうところ。逮捕された息子もこの点にこだわっていたのではないか」と、来たる電子書籍需要の本質を喝破した。