「ありがとう、スカイツリー」 一日限りの夢舞台、解体始まる これは嘘ニュースです
解体作業の始まった東京スカイツリー
4年の歳月をかけて完成した東京スカイツリーは、当初、地上デジタル放送などの電波を発信することを目的に建設されていたが、すでに稼働中の東京タワー(東京都港区、高さ333メートル)からでも、支障なく電波を発信できることが建設2年目で発覚。その後、無駄な電波設備を省いたほうがスカイツリーの建設費を2割程度圧縮できることが分かったため、建設目的を「電波塔」から「娯楽施設」に変更した。
娯楽施設としての東京スカイツリー建設にかかった総事業費は約650億円だが、「東京ソラマチ」など新規にオープンした周辺施設からの事業収入やテナント料、関連グッズから得られるライセンス料など、経済効果はすでに2000億円を越えており、開業1日目で採算が取れたことになる。
スカイツリーの運営会社である株式会社東京スカイツリー634では、目新しさを前面に押し出した「スカイツリー特需」を維持するためには、今後も永続的に解体と建設を繰り返す「スクラップ・アンド・ビルド」方式(【用語解説】参照)を採用することが最良と判断。開業翌日となる23日からさっそくタワーの解体作業に着手した。解体が終わり次第、再び同じ場所に今度は「東京スカイツリー2(仮称)」を建設する。
東京スカイツリーに入るため、朝4時から並んでいたという29歳の男性は「今日なら中に入れると思ったのに…」と話し、次々と解体されていくスカイツリーの残骸をぼう然と見つめていた。
【用語解説】:「スクラップ・アンド・ビルド」
人気のなくなった店舗をいったん閉店し、同じ場所に新店舗を立ち上げることで消費者からの注目を集める手法。うちの近所にある紳士服のはるやまが「完全閉店セール」「新装開店セール」と称してよくやっている。