Kyoko Shimbun 2019.08.12 News

ネコ語文法、「命令形」のみ? 言語学者が研究 これは嘘ニュースです

進化の過程で命令形しか使わなくなったという
 ネコ語の文法には命令形しか存在しない――。木天蓼大学動物言語学部の小川判教授がこんな研究結果をまとめた。ネコ語翻訳機など応用研究につながる大きな一歩となりそうだ。論文は研究誌『キャッツ・リンギスティクス』夏休み特別号に掲載された。

 小川教授は、ネコを飼っている家庭300世帯の協力を得て、飼い猫の行動を観察。「エサを食べたい」「戸を開けてほしい」など、ネコの感情が特定しやすい状況で発した鳴き声を6カ月間にわたって収集した。その後、大量の鳴き声データを、AI(人工知能)を使って解析したところ、鳴き声の中に共通する音声パターンを文法構造として特定することができたという。

 論文によると、ネコが飼い主にエサや毛づくろいを要求するときの鳴き声からは「(エサを)持ってこい」「(ブラシを)かけろ」など、明確な命令形の文法構造が確認できた。だが一方で、エサや毛づくろいなどの要求が満たされた際に発する鳴き声からは、明確な文法構造は確認できなかった。多くの飼い主はこの時の鳴き声を「ありがとう」と解釈していたが、実際には何も感謝していなかったことを意味する。

 ネコが命令形だけを使う理由について、小川教授は「かつてネズミ取りとして人間に飼われ始めたネコが、愛玩動物として進化していく過程で主従関係が逆転した結果、何かを求めるときに丁寧語を使う必要性が失われ、最終的に命令形だけが残ったのではないか」と推測する。

 文法の解析がさらに進めば、ネコ語翻訳機などへの応用が考えられる。また、辞書に収録されている「猫なで声」の定義に大きな変更が加えられる可能性もある。

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