Kyoko Shimbun 2015.10.26 News

有料で一足早く 「気象情報プレミアム」提供開始 これは嘘ニュースです

 国土交通省は地震や噴火、隕石など自然災害に関する気象警報を一般発表より早く伝える「気象情報プレミアム」の提供を10月から開始した。年間利用料は24億円と高額だが、富裕層を中心にすでに数百件程度の申し込みがあったものとみられる。

 「気象情報プレミアム」は気象庁がテレビなどを通じて発表する各種気象警報・注意報を一般発表より早く受けられるインターネットサービス。大雨・洪水・暴風警報が公表30分前に送られるほか、地震の震度速報も数分前に配信される。緊急地震速報は0.2秒早くなる。

 また隕石や小惑星の衝突といった、発生確率は低いが、超大規模災害につながる情報についても危険性がある程度高まった段階で「注意報」、9割以上で「警報」として利用者に伝えられるのも特徴だ。

 このような数百~数千万人規模での甚大な被害が見込まれる大災害の場合、国は「社会の混乱を防ぐため」と称して実際より数値を低く見積もった発表を行ったり、災害発生から数年後にひっそりと事実を公表する場合が多いことから、ある国交省幹部は「災害のレベルが高まるほどプレミアム感が増していくので、いずれ24億円分の価値がある情報を提供できるのではないか」と自信を見せる。

 サービス初日から利用している、ある外資系証券会社幹部の男性(53)は、滞在先のニューヨークから「雪山登山が趣味。暴風雪警報が1分でも早く分かればそれだけ生き延びられるのでありがたい」と話す。

 また昨日利用を始めたばかりだという会社経営者の男性(68)は「テレビのテロップより先に震度が分かるのはおもしろいが、今は渡英の荷造りでそれどころではない」と早々にその場を立ち去った。

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<BOOK>脱出

 昭和20年夏、敗戦へと雪崩れおちる日本の、辺境ともいうべき地に生きる人々の生き様を通し、「昭和」の転換点を見つめた作品集。突然のソ連参戦で宗谷海峡を封鎖された南樺太の一漁村の村人の、危険な脱出行を描く表題作。撃沈された沖縄からの学童疎開船・対馬丸に乗船していた一中学生の転変をたどる「他人の城」。東大寺の仏像疎開作業に従事する僧侶と囚人たちをめぐる「焔髪」など5編。

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