Kyoko Shimbun 2011.12.26 News

おうみ銀行、ATM手数料を現金還元 業界初 これは嘘ニュースです

おうみ銀行竜王本店
 滋賀県湖東地域を中心に展開する地方銀行「おうみ銀行」(本店・竜王町)は、来年1月からATM(現金自動預け払い機)を利用する顧客を対象に、1回当たり最大30円の利用手数料を支払うと発表した。ネット銀行を中心に手数料を無料にする試みはすでに広がっているが、利用者に手数料を支払うのは日本の銀行業界では初の試み。

 ATM手数料は銀行や利用方法によって異なるが、1回あたり100円~600円程度支払うのが一般的だ。だが最近ではインターネット銀行を中心に「手数料0円」をサービスとして打ち出す銀行が増えており、手数料の有無が新規の顧客獲得を左右するとさえ言われるまでになっている。

 おうみ銀行では「そもそも当行まで出向いてもらい、なおかつATMのボタンを一つ一つ押して取引していただく行為を考えれば、本当の意味で手数がかかっているのは窓口に座っている行員ではなく、お客様の方でした」(プレスリリース)との考えから、来年1月からボタンを1度押すごとに1円の利用手数料(最大30円)を現金で支払うと発表した。

 今回のサービスについて、豊郷和三郎・おうみ銀行頭取は取材に対し「以前から『手間がかかっているのは銀行ではなく客の方だ』というご批判をいただいていた。昨今の不景気の中、利用料を現金還元するのは経営的に苦しいが、顧客満足を優先させた」と述べるとともに、「滋賀という辺境の零細地銀から、この業界の悪しき慣習を改めていきたい」と意気込みを見せた。

 だが頭取の意気込みとは裏腹に、米格付け会社のアイヒマン&スタンダード社は同日付で、おうみ銀行の格付けを投げやりレベルの「CCC(トリプルC)」から、やけくそレベルの「DD+(ダブルDプラス)」に引き下げた。また、ある大手都市銀行幹部は「来年の今ごろは別の意味で行列のできる銀行になっているのではないか」と話した。

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