Kyoko Shimbun 2010.10.26 News

三単現の“s”20年めどに廃止 米・教育局 これは嘘ニュースです

 米・連邦教育局は25日、playなど動詞の語尾に“s”をつける三人称単数現在(三単現)の語尾変化を、2020年をめどに段階的に廃止すると発表した。一部保守系議員から反対意見が出ているが、廃止法案は今年度中にも上院・下院で可決される見通し。さらに教育局では今後、過去形の不規則変化についても廃止を目指す。

 積極的な移民政策をとってきたアメリカでは、アフリカ系やイスラム系の「英語の話せないアメリカ人」が増加。これらの移民をどのように受け入れていくかが長らく大きな課題となってきた。政府は問題解消のため、90年代以降移民向け英語教育の無料化などの施策を行ってきたが、あくまで移民の自主的な参加にとどまるなど、大きな成果を挙げるには至らなかった。

 そこで政府は英文法の持つ複雑さに注目。中でも初学者にとって三単現の変化が大きな壁になっていることが分かった。

 三単現とは自分(I)、あなた(you)、以外で彼(he)、彼女(she)など三人称が単数で現在形の場合、動詞の語尾を変化させる文法規則。基本的には語尾に“s”をつけるだけだが、動詞の種類によって“es”、またさらに“study”については“y”を“i”に変えて“es”をつけなければならないなど、例外規則も多く、英語の学習者を悩ませる壁として立ちはだかっていた。

 今回、この三単現の“s”をすべて廃止し、語尾変化をなくすことで英語学習のハードルを下げることが政府の狙いだ。まず15年度に移民向け教育機関で語尾変化を廃止、その後さらに5年かけ、20年度には国内全ての教育機関や行政機関でも語尾の表記を改め、“s”を全廃する。

 教育局では、“s”表記の廃止の推移を見て、今後さらに過去形の不規則変化も廃止したいとしている。教育局のモハメド・ハシシ局長は「三単現の“s”は前哨戦。英語の難解さの本丸は不合理極まりない過去形の不規則変化にある。どうして“go”が“went”に変化するのか。全く意味が分からない。“goed”の何がいけないのか」と話し、今後さらに英語の単純化を進めていくことを明らかにした。

 今回発表された“s”全廃に対し、真っ向から批判するのは英語の家元である英国だ。キャメロン英首相はさっそく「われわれはついにアメリカ語を学ぶ日が来たようだ」と皮肉を展開。トマス英教育相も「教育水準をバカに合わせると国が滅びるのは、今の日本を見れば明らかではないか。『ゆとり政策』という20年にわたるバカ増産計画をやり遂げたあの国は、昨年の総選挙でバカに乗っ取られて滅びた」とアメリカ経由でなぜか日本を揶揄(やゆ)した。

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