Kyoko Shimbun 2019.08.16 News

「映画、聞くだけなら100円」 音漏れ楽しむ「特別室」人気 これは嘘ニュースです

音だけ聞ける「特別鑑賞室」
 神奈川県横浜市の映画館「バーチカルシネマ横浜」がスクリーン横に併設した、上映作品の音だけ聞ける「特別鑑賞室」が人気を集めている。鑑賞料金の値上げが相次ぐ中、価格を100円と安く設定したこともあり、連日満席が続いているという。

 バーチカルシネマ横浜は、スマホ時代に合わせたノッチ付き縦長スクリーンを含む4スクリーンを備えた中規模映画館。230席を備える第1スクリーン横の小部屋にパイプ椅子20席を置き、特別鑑賞室として改装した。以前は掃除用具などを収納する備品室として使っていた。

 上映中は部屋のドアを閉め切るため、映像を見ることはできず、来場者は壁越しに漏れ聞こえてくる映画の音声に聞き耳を立てる。トイレなどで退席しする場合は、劇場スタッフがアイマスクを着用させて出口まで誘導する念の入れようだ。

 支配人の東峰さんによると、着想のきっかけは、野外コンサートでチケットを取れなかったファンが会場周辺にとどまって漏れ聞こえる音楽を楽しむ「音漏れ参戦」だったという。「2千円近くする鑑賞料は払えないが、雰囲気だけでも盗み聞きたい人は多いのではないか」と考えた東峰さんの狙いは的中。1日のオープン以降、100円の特別鑑賞券は連日売り切れが続く。夏休みの話題作ラッシュに加え、格差社会の進行などが追い風になっているようだ。

 特別鑑賞室で新海誠監督の最新作「天気の子」を聞いた男性(24)は「分かったのは『カップラーメンは2分が美味い』くらいで、肝心のストーリーはさっぱり。明日もう一度映像を見に来ます」と肩を落とす。しかし一方で、別の作品を聞いた男性(38)は「『ラスト10分で何もかも台無しになる』とネットで噂になっていたので、興味を持ちました。節約のためにコーラもポップコーンもあきらめましたが、音声だけでお腹いっぱいになりました」と満足そうだった。

 運営コストの上昇などを理由に鑑賞料金の値上げが相次いでいることから、約20分の1の価格で音だけ楽しめる「特別鑑賞室」方式は庶民の味方として、今後横浜から全国へと広がっていきそうだ。

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