Kyoko Shimbun 2013.02.27 News

怖いもの嗅ぎたさ? PM2・5入り空気缶が人気 これは嘘ニュースです

汚染大気でかすむ北京市内
 肺がんなど呼吸器疾患を引き起こすとされる微小粒子状物質「PM2・5」による大気汚染が深刻な社会問題となりつつある中国。このPM2・5を多量に含んだ空気の缶詰がいま日本で注目を浴びている。関心の高さもあってか、用意した1千缶が即日完売するほどの人気ぶりだ。

 「北京の美味しいの空気」(630円)と名づけられたこの空気缶を出荷・販売しているのは、中国の元郷鎮企業・上海電波有限公司(本社・北京市)。大気汚染が深刻な市内で、日本製の空気清浄機やマスク、きれいな空気の缶詰めが人気を集めているところに逆ベクトルで目をつけた。

 缶詰内の空気は現在市内に建設中の高層ビル「中国尊」(高さ510メートル)の最高地点から採取。解析したところ、PM2・5の含有量は日本の基準値の100倍を超えた。専門家によると「一息吸うだけで口蓋垂(のどちんこ)が男女問わず縮み上がるレベル」だという。

 同社では、この空気を詰めた缶を「毒菌張(ドキンチャン)」と名づけ、ブラックジョークグッズとして売り出したが、売れたのは1日平均2缶と、まったく振るわなかった。多くの市民から「ここで深呼吸すれば嫌というほど味わえるのに、わざわざ金を払う必要があるのか」と指摘されるなど、「いろんな意味でシャレにならなかった」(同社広報)という。

 「毒菌張」の爆発的人気をにらんで作った400万缶にも上る在庫を抱えた同社は、再起を賭け、今度はまだPM2・5が珍しい国に目先を向けた。その最初の相手国が、かつて高度経済成長期に同様の大気汚染を経験し、乗り越えた環境先進国・日本だった。

 同社では「毒菌張」の中身はそのままに、五星紅旗の赤が印象的な「北京の美味しいの空気」のラベルに張り替えたものを、まず第1便として今月中旬出荷。今話題のPM2・5が直接手に入るということもあり、その日のうちに用意した1千缶が完売した。

 生まれて初めて高濃度のPM2・5を味わった若い女性は、その場で咳込みはじめると、うずくまったまま動かなくなり、まもなく救急車で近くの病院に搬送された。この日は同様の事故が相次いだため、上海電波有限公司では「あくまで観賞用として使ってほしい」と呼びかけている。

 日本でのPM2・5人気について、京都大学でPM2・5の培養技術を研究している坂本義太夫教授は「団塊世代が公害時代を懐かしむための回顧需要、あるいはシュールストレミング的な好奇心需要ではないか」と分析する。

 また、中国大使館に問い合わせたところ、「日本での人気にこたえ、現在本国政府は九州に向け、PM2・5を無料で出荷する準備に取り掛かっている(一部到着済み)。そのまま引き続き日本全土にもタダでお届けできるようにするので、黄砂の時期までもう少しお待ちいただきたい」と、書面での回答があった。

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